【英語】初心者がフィリピンで学ぶと遠回りになる理由と最適な方法 – PHILESSONブログ

【英語】初心者がフィリピンで学ぶと遠回りになる理由と最適な方法

私のように大人になってから英語を学び人生に活かしたい人向けに、英語の効果的な勉強方法と、フィリピンで英語を学ぶ際の注意点、選択肢、費用対効果を解説していきたいと思います。

ちなみに私は30歳から英語を学び、現在はその英語とフィリピンの公用語であるタガログ語を使ってフィリピンで仕事をしています。30歳までは英語もタガログ語もまったく話せない初心者でした。

そこから両方を勉強した過程で気付いた最適な学習方法となりますので、これを読むと皆さんが遠回りして無駄なお金を使わずに済むと思いますので、参考にしていただければと思います。

初心者が英語を学ぶ

まず最初にはっきり伝えたいことは、フィリピンの語学学校は、初心者、特に超初心者には向いていない、ということです。その理由は、初心者で英語がほとんど分からないのにも関わらず、授業は英語で行われるからです。

英語がまだ全然分からないのに、それを英語で教わるということは時間の無駄で、とても効率が悪いです。

よく「初心者でも大丈夫」「4週間で話せるようになる」等と書いていますが、それは宣伝文句です。リスニング力もスピーキング力も、単語のボキャブラリーもない人が日本語が分からない先生相手に英語を教わることは非効率で、留学費用が勿体ないです。

あなたがやろうとしていることは、日本語がまったく分からない外国人に、日本語を使って超短期間で日本語を話せるようにしようとしているのと同じです。

でもそんなやり方で実際に成果が出たということが語学学校のHP等に書いてあるのはなぜでしょう。

卒業生の声

語学留学のホームページには必ず卒業生の声として英語が話せるようになったという記載があります。ただ多くの場合は「話せるようになった気がする」という勘違いと、宣伝目的です。

もちろん6ヵ月~1年くらいの期間であればある程度は出来るようになりますが、初心者の場合、それ以下の期間ではとても難しいでしょう。

特に1~2ヵ月くらいの期間の場合は英語を喋っている相手(自分の先生)に慣れたという程度です。特に語学学校の場合は先生は日本人の初心者に慣れていますし、ほぼ毎日対面で授業していればお互い何となく意思疎通出来るようになるものです。

初心者がたった1~2ヵ月で英語を喋れるようになるというのは冷静に考えれば無理だと分かります。ただホームページに書いてある卒業生の声がそれを信じさせるのです。

ここからは初心者が時間の無駄をなくし、より効率的に英語を学べるようになる為の注意事項と「脱初心者」になる最適な勉強法について説明していきます。

文法について

英語の文法の基礎を知るのにも外国人に英語で教わる必要性はありません。なぜなら言語の文法というのはルールです。ルールはまず分かる言葉で理解をすることが一番大切だからです。
ではどうするのか、答えは簡単です。日本語で書かれている英語文法の参考書を使って勉強します。またネット上にも分かりやすく説明されたものがたくさんあります。(※ネット上では間違ったことも多いですので注意が必要です。)

まずはそれを使って基礎を学びます。文法を英語で誰かに教わる必要はまったくなく、一番時間の無駄です。

文法の基礎を理解した上で、実際に英語で先生と話し、間違ったら指摘してもらうことが、対面授業の効果を発揮出来ます。まず最低限そこのレベルまでは自分で勉強するのが遠いようで一番の近道です。

英語初心者は難しい参考書は不要です。英語のルール(文法)を分かりやすくしっかり学びたい方はこれ一冊で十分です。

英単語(ボキャブラリー)

Explanationという英単語の意味を知っていますでしょうか。中学生レベルの単語ですが、もしこれが分からない時に英語の先生はこう説明します。

Explanation:the details or reasons that someone gives to make something clear or easy to understand

日本語で調べるとExplanationは「説明」だとすぐ分かります。この単語の意味は日本人なので知っているかと思いますが、辞書以下のように書いています。

説明:ときあかすこと。特に、物事がなぜこうなのかの根拠・理由を明らかにすること。

どちらが簡単で理解できるでしょうか。下の日本語の方だと思います。脱初心者になる為にはたくさんの英単語を覚える必要がありますが、その時に英語で誰かに教わる必要はありません。必要なのは日本語で調べて覚えるだけです。

そしてある程度の単語力が身に付き、実際の会話で使うことによってより理解が深まったり、表現したい内容によっては別の単語の方が適切だと指摘してもらったりします。

英単語を英語で学ぶ方がいい場合

中級者以上の場合は知らない単語は英語で調べて英語で理解する方がいいです。日本語と英語は当たり前ですが異なる言語です。その為、日本語で調べると間違って理解したり、ニュアンスが異なったりすることがあります。英語は英語で理解することが一番適切です。

おそらく初心者から中級者になった段階で日本語で説明された英単語の意味がしっくりこなくなることが多くなり、自然と英語で書かれた説明(英英辞書)を使用する頻度が多くなると思います。

ただ初心者の場合はまずは英語で何とか先生と授業出来るレベルに早くなる為に、最低限必要なボキャブラリーを得ることがまずは大切です。また英英辞書を使用しても意味が分からなず、また学習速度も遅くなり、スピーキングを上達させる段階に行くのに時間がかかります。

リスニング力

初心者にとってリスニングは最初の関門です。なぜなら文法と単語とも学習方法が異なるからです。またリスニングは単語力と文法の基礎知識なしでは理解出来ないからです。

ただこれから説明するリスニング力を上げる方法を行うと文法力も単語力も自然と上がります。リスニングは多くの人が挫折しますが、続けることにより学習の相乗効果が一番得られる分野です。

一番効果的な学習方法

30秒~2分の長さの初心者向けの教材を繰り返し聴くことです。何度も聴くことにより、その中で使われている熟語や単語を一瞬の内に頭の中で理解できるようになり、癖のない発音も学べます。

最初1分の教材を聴いても10%しか理解できなかったものを繰り返し聴くことにより100%”聴きながら”理解できるようします。

ただその為には次のような順序で1つの教材を勉強する必要があります。この方法により、文法力も単語力も同時にアップします。

  1. 最初の1回はリスニングのみで何パーセントくらい理解できたかをチェック
  2. 理解できたと思うパーセンテージをテキストの端に書き込む
  3. もう一回聴いて何パーセントくらい理解できたかをチェック
  4. それもテキストの端に書き込む
  5. テキストを読む
  6. 分からない単語、文法を調べて全て理解する
  7. 分からなかった単語を暗記する
  8. テキストの音読とリスニングを繰り返し行う(全体が暗記出来るくらい)
  9. 気になる発音をチェック
  10. シャドーイングを行う

教材の1ページ毎にこれを行います。ポイントは1ページがしっかり終わったら次のページに進むようにします。
音声を聴いて、単語や文の意味がすぐに頭に浮かぶようにし、8.以降はなるべくテキストを見ないようにします。
これを行うことにより、次にその単語や文法、言葉の言い回しと別の場面で遭遇した時に瞬間的に意味が分かるようになります。それが出来る容量を増やす作業です。そして1ページずつ進めていく毎にボキャブラリーも増えて行きますし、シャドーイングにより発音も学べます。

※シャドーイングとは

テキストの音声を聴きながら、そのすぐ1秒後に追いかけるように聴いた音声をそのまま自分で声に出して再現する方法です。
【テキスト音声】I’ve been living in Japan for 10 years.
【追いかけ音読】→ → I’ve been living in Japan for 10 years.

8.のテキスト音声を聴くリスニングの際には、自分のレベルに合わせて再生するスピードの倍速を変えても大丈夫です。1.5倍速で何度も聴くと通常倍速に戻した時に遅く感じ、余裕が出来たり、難しい場合は0.8倍速などの低速で行ってもよいです。

大事な教材選びのポイント

リスニングが出来るCD付きで初心者向けのトピックが多く収録されており、各トピックが30秒~2分の長さのものが最適です。この方法は初心者を脱して中級者になっても学習効果が高いです。

あと教材(参考書)はたくさん買う必要はありません。適切なものを文法用に一冊と、単語・リスニング・シャドーイング用に一冊の合計二冊で十分です。

収録されているトピックを一つ一つ丁寧に進めていきます。

このように初心者の場合、文法や単語力、リスニング力は自分自身で勉強します。そして英語を話す先生と対面で授業を受けてもある程度言っていることが理解できるようになって初めてスピーキングを伴う訓練をフィリピン語学学校や家庭教師、オンライン英会話などで始めます。

上記の写真の教材はこちら。初心者レベルでCDも付いており単語力、リスニング、シャドーイングが出来ます。

フィリピン語学学校で学ぶ

結論を言うと費用はそれなりに高いですが、しっかり英語漬けで学びたいという脱初心者の場合は語学学校が一番環境が整っています。学校選びは非常に重要ですが、もっと重要なのは担当するフィリピン人の先生です。

これは先生の実力というより、根気強く教えてくれるか、分かりやすく教えてくれるか、態度はいいか、あなたの今のレベルをしっかり把握しているか、自分ばかり話さないか、等のことがしっかり出来るかどうかということです。
中級レベルまでは、先生の英語の知識や実力よりも、英語初心者が上達するにはに何が必要で何が不必要かを理解している先生ということが最重要です

私もフィリピンの語学学校には2回、合計約1年程留学しましたが、はっきり言うと先生に関しては当たり外れの世界です。
学校の宣伝文句とは違い不真面目な先生、生徒の実力を伸ばすというよりただ時間が過ぎればいいという先生、自分ばかり喋る先生、授業中にライティングばかりさせる先生は多いです。
親身になって情熱を持ちながら教えてくれる先生というのは経験上、全体の15%くらいです。これはフィリピン人の仕事に対する取組み方も影響しています。

注意すること

最初にも書きましたが、「数週間、数ヵ月で英語が喋れるようになった」と勘違いしている生徒が多くいます。そんな風にならないように目的をしっかり持ちましょう。
フィリピンで英語を学ぶ日本人は多く、年齢層も様々です。よくあるパターンは、生徒同士で友達になり英語をおろそかにして夜な夜な語り合ったり、遊びに行ったりして、最終的に英語は上達せずに帰国するパターンです。

そんな場合でも当人は「最初はまったく分からなかったけど、途中から何となく分かるようになったし、少し喋れるようになった。」と言います。これが一番避けるべきものですが、残念ながらそういう人が多いのがフィリピン留学の現実です。

まわりに流さることなく、しっかり目的を持ち、それに向かってコツコツ努力して、成果をあげましょう

語学学校選びに関してはリゾート感をアピールして「英語も遊びも両立」みたいな所はお勧めしません。また週末に集まりや行事がやたら多かったりするところも避けた方がいいでしょう。

フィリピン人家庭教師

費用をなるべく抑えたい人で、かつ行動力がある人にはおすすめです。フィリピンに滞在し、英語の上手なフィリピン人を自力で探し、お金を払って家庭教師になってもらう方法です。相場として1時間70~100ペソくらいですが、交通費や休日等は交渉する必要があります。

自分で住む場所を確保し、生活しながらでも語学学校より安く費用を抑えることが出来ます。

注意点

この場合はフィリピン人家庭教師だけでなく、フィリピン滞在中の全てのことが自己責任となります。その為、フィリピンの事情にある程度精通していないと難しい場合があります。

ただある程度英語が出来る状態であれば、それら交渉事や生活していく過程で失敗しながらも英語力は上がる可能性があります。

しかし安全上の問題もありますので、特別おすすめしている訳ではありませんので注意して下さい。語学学校の場合は最初から全て準備されていますので手間は省けます。

治安についてはコチラ→誰も語らないフィリピンの本当の治安

オンライン英会話

現在は月々数千円から24時間都合の良い時間に授業が受けれるようになったしており、とても手軽で便利です。実際にオンライン英会話で講師をしているフィリピン人のレベルは基本的に語学学校と同じです。
月額6,480円でレッスンが24時間受け放題!

仕事の関係でフィリピン語学留学が出来ない人や、とりあえず英語を話す機会を持ちたい人には最適です。また前述したフィリピンで家庭教師を自分で採用して勉強する場合も、家庭教師が見つからない期間や、それ以外の時間に補助的にオンライン英会話を行うことも効果的です。

ただオンライン英会話の場合は自分で強い意志を持たないと、継続して学習出来ない場合があるのと、対面でしか経験出来ない外国人と話す雰囲気を少し味わいづらいということがあります。

ただ個人的には費用も安く、自分の都合で行えるので入門としては良いと思います。また、英語はもう話せるけど、使う機会がなくて忘れそうになっている人などにとっても手軽に実力をキープできて便利かと思います。

まとめ

初心者の方はまず自分自身で最低限のレベルまで勉強しましょう。これは遠回りのようで一番の近道です。またこのプロセスで基礎を築き上げることが出来ます。

自己学習をしっかり完了したら、後は実践あるのみです。実践とは実際の会話です。そして並行して単語力の強化を行い、必要であればTOEIC対策やビジネス英語を学びます。

初心者の期間が一番ギブアップの確率が高いです。理由は成果が目に見えるまでに時間がかかるからです。ただここを脱すると中級レベルまではどんどん上手になっていきます。

中級レベルの上位になると、特に勉強しなくても困る場面が少なくなり、困っても何とか取り繕えるようになります。ただその弊害として、そこで満足して学習をやめてしまう人が多いです。

中級から上級レベルまでは急に成長することはあまりありません。コツコツと継続して少しづつ上達していきます。

英語の勉強に終わりはありません。目標は人それぞれですが、分かるようになるともっと上達したいと自然と思うようになります。そして勉強を継続するかは本人次第ですが、これを読んでいただいている初心者の方は、まずは脱初心者を目指しギブアップせずに頑張りましょう。

私自身も最初は全く上手くいきませんでした。リスニングに関しても、いくら聴いて上達を感じられず、もしかして耳に問題があるのかと思い耳鼻科で検査した程です。もちろん耳には何も問題ありませんでしたし、その後はTOEICのリスニング程度は満点をとれるようになりました。

またいろいろ遠回りした結果、ここに書いた通り、一番効率の良い勉強法を知ることが出来ました。これはタガログ語の勉強をゼロから始めた時にも役立ちました。

あなたが英語を必要と思っているなら勉強を始めるべきです。初心者でも、何歳から始めても、ここで書いたことを継続して行えば必ず話せるようになります。また英語学習にかかる費用は自己投資で、いつか無形の財産となります

そしてそれは、お金やモノ、株などと違い、絶対に失わない財産でもあります。

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