【なぜ？】タイヤのミシュランはミシュランガイドを出したのか？

ミシュランと言えばフランスが誇る世界のタイヤメーカーですが、なぜそんなミシュランがグルメブック「ミシュランガイド」を出しているのか？今回はその疑問を解消します。

なぜガイドブックを出したのか？

フランスで最初のミシュランガイドが発行されたのは1900年です。そもそもタイヤメーカーのミシュランがなぜガイドブックを出したのか？その答えはシンプルで「たくさんタイヤを売る為」になります。

当時は現在と違い車でドライブを楽しむという文化がない時代でした。さらに車の技術的な信頼性も高くないので車が故障したり、タイヤがパンクしてしまうことも多い時代です。

そこでミシュランの創業者であるミシュラン兄弟はまずはドライブする楽しさを広めるためにレストランや給油できる場所、修理工場の場所、さらにはタイヤの修理方法や宿泊施設をガイドブックにしてまとめ、無料でドライバーに配ったのです。

走行距離を伸ばしてタイヤを売る

安心してドライブに出かける楽しさを知ってもらうという意味で初期のミシュランガイドはドライバーの為のガイドブックでした。もちろんドライブに出かける回数が多くなり、走行距離が長ければ長くなるほどタイヤは減っていきますので当然タイヤを交換する機会は多くなります。ミシュランがミシュランガイドを出したのはタイヤをより多く売る経営的戦略の一つだったのです。

現在まで続くミシュランガイド

このような経緯で1900年に発行されたミシュランガイドは車が普及しドライブすることが習慣化した現在でもまだ発行され続けています。今では美食家から一般の人まで幅広く読まれているミシュランガイドですが、その理念は1900年と変わっていません。

ガイドブックでも妥協しない

ミシュランは自社のタイヤに関して大きく分けて「安全性・耐久性・エネルギー効率」という3つで高い質を目指し続けています。ものづくり企業としての信念を忘れずに企業活動をしている訳ですが、それはガイドブックに紹介するレストランにも共通するものです。料理も同じものづくりであり、ミシュランが必要だと考える独自の基準を満たしているところだけを掲載しているのです。

その他にもフランス語で「欲張り・食いしん坊」という意味のビブグルマンという名前のマークで手頃な価格で良質な料理を楽しめるお店も紹介しています。

新たな試み「グリーンスター」

2021年からミシュランガイドは「グリーンスター」という新なた指標を設けました。このグリーンスターは「上質な料理だけではなく、サステナビリティを積極的に推進している飲食店」を選び評価しています。

ミシュランガイドにおいてはフードロスの削減、森林活性化に寄与、環境に配慮する生産者の支援、絶滅危惧種の保護など、飲食店の立場からできる取り組みを積極的に推進し、持続可能な食文化の構築を実践するレストランに対して贈られるものになっています。

まとめ

今回はなぜタイヤメーカーのミシュランがグルメガイドブックのミシュランガイドを出しているのか？についてお伝えしました。ちなみにミシュランガイドおける日本のレストランの星の獲得数は世界一になっています（人口100万人あたりの星の数）。これは他の国と異なりミシュランガイド東京といった国ではなく地域限定であることが要因の一つではありますが、日本の首都の東京近辺のレストランのレベルが高いことに変わりありません。

一度はミシュランガイドを片手にレストラン選びを楽しんでみてはいかがでしょうか。またタイヤの交換の時もミシュランのことをお忘れなく。