【外国人】フィリピンでの医療保険について/Philhealthその他 – PHILESSONブログ

【外国人】フィリピンでの医療保険について/Philhealthその他

フィリピンの医療保険

フィリピンで長期滞在する外国人にとってケガや病気をした時の医療費は心配事の一つだと思います。今回はフィリピンで生活する外国人が検討すべき医療保険についてお伝えしていきます。

Philhealth(フィルヘルス)

フィリピンの医療保険フィルヘルス

Philhealth(フィルヘルス)はフィリピンの公的医療保険に該当し制度上は全フィリピン国民が加入しなければならない医療保険です。このフィルヘルスは外国人でも「Informal Economy セクター」のメンバーとして加入することが出来ます。この場合、フィリピンで就労している外国人とそうでない外国人とでは加入に関して違いがあります。

就労している外国人は義務

労働許可を持ちフィリピンで就労している外国人はフィルヘルスに加入してメンバーになる義務があります。保険料は本人と雇用主とで分担になり、給与から自動的に差し引かれます(保険料の金額は給与により異なります)。もしあなたがフィリピンで給与を得ているのにフィルヘルスのメンバーでない場合は雇用主が関係法令を守っていない可能性が高いですので注意しましょう。

就労していない外国人は任意

就労していない外国人の場合でも任意でフィルヘルスに加入することが出来ます。ここで言う就労していない外国人に該当するのは主に下記のような人になります。

  1. 外国人登録証(ACR-iカード)を持っている人
  2. 配偶者がフィリピン人である人
  3. SRRV(特別退職者ビザ)を持っている人

上記の人は地域のフィルヘルスオフィスに行って相談を行えば加入することが出来ます。保険料は1.2.に該当する場合は年間17,000ペソ、3に該当する人は年間15,000ペソになります。

配偶者がフィリピン人でフィルヘルスのメンバーである場合でも外国人はその扶養に入ることは出来ませんので注意しましょう。加入したければ個別に別途手続きを行う必要があります。

※ちなみに2021年版の一般のフィリピン人の保険料は月額350ぺソから2,450ペソの間で収入や給料額によって異なります。(2021年版※コロナパンデミックにより暫定的に以前の300ペソ~1,800ペソに据え置きの期間あり)

フィルヘルスは加入すべき?

フィルヘルスに加入義務はないけど加入した方がいいの?という質問への答えに正解はありませんが、年間保険料の最大17,000ペソを払える余裕のある人は加入した方がいいと思います。もし健康で病気にかからない自信のある人は加入しなければ17,000ペソを節約出来ます。

ちなみにフィルヘルスは入院治療、緊急事態、出産、特定の病気(マラリア、結核など)の外来治療などが対象となっており、フィリピン保健省の認定を受けたすべての医療機関で利用可能になります。(※全ての公立・私立病院が対象という訳ではありません)

実際の医療費

フィルヘルスを利用した際の実際の医療費はどんな病気でどのレベルの病院にかかったによって異なります。例えばフィリピンの風土病とも言えるデング熱ですが、重篤ではないものの入院を必要とする場合は一週間の個室入院でトータル医療費の目安は4~5万ペソになります。この場合にフィルヘルスがカバーしてくれるのは10,000ペソ程度になります。

その他の病気で入院や手術といった場合は保険に加入していないと高額になる可能性があります。特に集中治療室などの場合は数週間の入院で医療費が数百万円となる場合もよくあります。ちなみに歯科治療は保険対象外です。

フィルヘルスの補償範囲とカバーする料金については一概に医療費の何割という計算方法で算出されませんので注意しましょう。かかった病気やケガによって決まっていますので詳しくはコチラを確認して下さい。

外国人でも60歳以上で過去に120回(120カ月分※10年)の保険料を納めている場合は毎月の保険料支払いが不要になる生涯メンバーになることが出来ます。ただし一部の特典は除外されます。

(余談)日本人とフィリピン人のカップルの場合

フィリピン人の配偶者を持つ日本人は多くいると思います。その中で日本人が既にリタイアして年金生活をしている場合などは配偶者のフィリピン人のフィルヘルス加入を確認ましょう。先程お伝えしたように日本人(外国人)はそのフィリピン人配偶者の扶養にはなれませんが、フィリピン人配偶者が専業主婦などの無職の場合はその本人が月額350ペソでフィルヘルスに加入出来ます。月額350ペソ程度であればフィリピン人配偶者が病院にかかった時に支払った分以上のカバーを受けられる可能性が高いです。

日本の国民健康保険

フィリピンに長期滞在している場合でも日本に住民票がある場合は日本の国民健康保険に加入し続けることが出来ます(20歳以上65歳未満)。もちろん保険料を支払う必要はありますが、フィリピンでかかった医療費も日本で申請すれば日本の基準に照らし合わせてカバーされます。

日本の国民健康保険を利用する場合はフィリピンの医療機関で先に支払いを行い所定の診断書などをもらって日本で申請するという流れになります。(歯科治療もカバーされます。)

民間医療保険

フィリピンのフィルヘルスや日本の国民健康保険の他にフィリピンで海外の医療保険に加入するという方法もあります。これが一番保険料が高額になりますが万が一の時にカバーしてくれる範囲は広く安心です。ちなみに私のような30代独身(男性・健康)の場合の海外保険の一般的な月額保険料は120ドル前後になります。

よく使われている保険会社(英語)

まとめ

フィリピンの医療費は日本人にとってはちょっと分かりづらい部分があると思います。有名なフィルヘルスは選択肢の一つとして検討する価値はあります。ただ大きなケガや病気にかかった場合には自己負担が大きくなる可能性が高いですので、心配な場合は海外の保険に加入することをお勧めします。

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