【全部分かる】自宅の窓まわりの防犯対策/狙われる窓ガラス

泥棒のガラス破り

自宅の防犯対策で忘れがちなのが窓まわりの防犯対策です。警視庁のデータによると一戸建てだと毎年約40%、集合住宅だと約20%がガラス破りから侵入されています。ということで今回は窓まわりの防犯について解説します。

自宅の窓まわりの防犯対策

マンション2階以上でも注意

よくマンションの10階などの高層階に住んでいるのでベランダの窓は換気の為に開けっぱなしにしている人や施錠しない人がいますが、侵入窃盗犯(泥棒)はマンションの屋上からベランダに向けて下に降りて侵入するケースもあります。単身者用のマンションなどは平日の日中は誰もいない可能性が高い為、上の階から順番に降りていき窓を開けている部屋、無施錠の部屋を一気に何部屋も侵入するケースもあります。まず大事なことは最低限窓の鍵は掛けるということです。それを前提としてここからは追加の防犯対策について解説します。

ガラス破り対策

もっとも効果的で最もお金がかかるのがガラスを防犯ガラスに交換することです。窓のガラスと言ってもたくさん種類がありますが、特別に注文していない場合はどの家にも防犯性の低いガラスが設置されています。普通の暑さ3mのフロートガラス、金網が入ったガラス、表面がボコボコした板ガラス、強度を高めた強化ガラス、断熱性の高いペアガラスは防犯性という面ではとても低く、誰でも割ろうと思ったら簡単に割ることが出来ます。

ガラス破りの狙いはクレセント

ガラス破りは人の身体が入るくらいの大きい範囲のガラスを割るわけではなく、クレセント(窓のサッシについている窓用の鍵)がある付近のガラスを手が入る程度の大きさに割ってそこから腕を入れてクレセントのロックを解除する手口になります。

防犯ガラスとは

防犯ガラスはペアガラスと似ていますが、2枚のガラスの間に特殊フィルムが圧着されているものを言います。防犯ガラスは割られないと思っている人がいますがガラス自体は割れます。ただこの中間膜となっている特殊フィルムが貫通を防ぐというものです。従って防犯ガラスは絶対に割れないガラスではなく、割られるけどものすごく時間がかかる強度を持ったガラスということになり、時間がかかることを嫌がる泥棒は侵入を諦めるということに繋がります。

防犯ガラスにもグレードがある

防犯ガラスにもその強度によってグレードがあります。主に中間膜である特殊フィルムの暑さによって強度が変わり、基本的には特殊フィルムが厚ければ厚いほど強度があります。

しかしデメリットもあり

防犯ガラスにするとガラス破りに対しては安心ですが、いざという災害時にデメリットとなるケースがあります。例えば地震が起きて窓のサッシが歪んで窓ガラスが動かない場合、室内側から外に脱出しようにも防犯性能が高く、自力でガラスを割ることが困難になります。万が一の時にこのようなことがあり得るということは防犯ガラスに交換する前に理解をしておく必要があります。

防犯フィルム

防犯フィルムというのは既存のガラスに後付けでフィルムを貼ることをいいます。防犯ガラスより安く費用を抑えられる反面、適切なフィルム厚と設置を行わないと性能を発揮しません。また専門の第三者機関が認定した「打ち破り・こじ破り・焼き破り試験」に合格したものであることも重要です。この場合はCPマークと呼ばれるマークが付いています。

自分で防犯フィルムを貼る人もいますが、専門家から見た場合はほとんどのケースでCPマークのない防犯フィルムを貼っているということになっていますので防犯フィルムを選ぶ場合は十分注意が必要です。

センサーライト

侵入窃盗犯(泥棒)がもっとも嫌がるのは明かりと音です。なので夜間の交通量が多い場所にある家の死角の窓が狙われるということに繋がりますが、明かりはセンサーライトを設置すると解決します。

センサーライトとはライトにモーションセンサーが付いており、夜間にセンサー検知範囲で何かが動くと自動的にライトがONになるという防犯製品です。家の周りのいろいろな場所に設置するのが良いですが、もし設置台数をなるべく減らしたい場合は道路から死角となっている場所などにある窓の付近に設置すると効果があります。

センサーアラーム

これは先程お伝えした泥棒が嫌がる「音」に関してです。窓を割ろうする衝撃を感知して警報音が鳴る振動検知型のアラームを窓に設置するのもいざという時に効果的です。電池式で誰でも簡単に窓ガラスに貼ることができ、手軽に防犯対策が出来るのがメリットです。また電源ON時に窓が開いたらアラームがなる開放検知型タイプもあります。

貼るだけ振動検知型
貼るだけ開放検知型

クレセントの交換

窓ガラスのサッシについている錠前をクレセントと呼びますが、劣化すると窓ガラスを上下に揺さぶる振動だけでロックが解除されてしまうこともあります。動きがゆるゆるになっていないか確認しましょう。

普通のクレセントは簡単に操作できるようになっていますが、防犯性能が高いクレセントは暗証番号タイプやカギ(キー)付きのものもあります。万が一クレセントを狙って窓ガラスが割られても暗証番号もしくはカギを持っていないとクレセントが解除できない仕組みですので抑止力と防犯実用性があります。

クレセントの交換は意外と難しいですので防犯店(カギ屋さん)などにお願いしましょう。

窓ガラスの補助錠

泥棒のガラス破りはクレセント付近のガラスを割りますが、別の位置に窓ガラス用の補助錠を付けるのも効果が大きいです。最近はワンタッチで施解錠できるものが多く、操作が面倒ではないですので基本的には外部に面した全ての窓に設置することをおすすめします。

まとめ

窓まわりは家の防犯を考える上で最も重要なポイントの一つです。戸建てでもマンションに住んでいても無対策の場合はいつ侵入窃盗のターゲットになるか分かりません。防犯ガラスや防犯フィルムは少し費用がかかりますが、センサーライトや窓のクレセント、補助錠はそこまで費用がかかりませんので自宅の状況に合わせて対策をすることをおすすめします。

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