【フィリピン】お金を貸して返ってこない問題と向き合う/対策 – PHILESSONブログ

【フィリピン】お金を貸して返ってこない問題と向き合う/対策

フィリピンでお金を貸すと返ってこない

フィリピン人へお金を貸すとほとんど良い結果になりません。特に親戚や知人、友人など給与から天引きといった強制的な方法が取れない場合は特に注意が必要です。

今回はフィリピン人の知り合いが多くなってくるといつか必ず聞かれることになる「お金貸して」問題に直面した時にどうするべきかを考えます。

貸さない方がいい理由

先に結論を言うと出来るなら貸さない方が絶対にいいということです。その理由は以下のようにいくつかあります。

  • 返してくれないことが多い
  • 一度貸すと何度も頼みに来るようになる
  • 人づてで別のフィリピン人も頼みに来る
  • その人との関係がこじれる
  • 善意で貸しても嫌な気分になることもある

優しい日本人

フィリピン人に「お金貸して」とお願いされた場合、その金額は日本人からすると少額であるケースが多いです。なので「それくらいなら…」と深く考えずに貸します。ちょっとのお金で困った人を助けたという自己満足感を得ることは出来ますが、問題はその後に起こります。

法的書類のないやり取り

ほとんどのケースで口約束だけでお金を貸すと思います。ただそれは法的には「お金をあげた」のと同じです。手書きで一筆書いてもらい、サインをしてもらう人もいますが、基本的には効果はなく無意味です。

もし貸すことになった場合は、本人と一緒に身分証明書を持って弁護士事務所に行き、一緒に書類を作成しましょう。そしてそれにかかる費用は相手に負担してもらいましょう。従業員に貸す場合等は給料から天引きにするという内容を明記すると良いでしょう。

とにかく貸さない方がいい

いろいろな事情や理由でお金を貸してとお願いされると思いますが、後々面倒なのでとにかく貸さない方がいいです。こんな風に書くと誤解されますが、フィリピン人全員が貸したお金を返さないという訳ではありません。
私も過去にそれなりの人数のフィリピン人にお金を貸しましたがしっかり返してくれる人もいました。ただ返さないフィリピン人の方が多かったのも事実です。その時の経験で分かったことは以下のことです。

分かったこと

この人なら絶対大丈夫という人が結局返してくれなかったり、この人はたぶん返してこないだろうという人がちゃんと返してくれたりと意外なことが起こりました。「貸す・貸さない」は今までの相手との関係性から判断することが多いと思いますが、実はこれがあまり役に立ちませんでした。

見る目がないんじゃない?

もしかしたらそうかもしれないけど、普通何となく分かるでしょ?
でも人格とお金って意外と別モノの時があるからね

貸した後に被る被害が嫌!

親切心や人助けだと思ってお金を貸すとします。しかし逃げ回ったり音信不通になったり、恩を仇で返されるようなことが起こることもあります。その時ってかなり残念な気持ちになります。

フィリピン人の行動裏

自分が助けてあげないと誰も助ける人がいないと思って仕方なく善意でお金を貸しても、その後に裏切る相手は多いです。あなたの目の前から消えるフィリピン人もいれば、図々しく逃げもしないフィリピン人もいます。

このような相手には催促しても無駄に終わることがほとんどです。さらに何度も催促しているとこちらを悪者に仕立てたり、連絡をブロックしたりすることもあります。貸したお金を催促するという行為自体にもとても手間と苦労がかかりますし、よい気分もしません。

返さない相手には何をやっても無駄

もし口約束だけで貸したお金が返ってこない場合は相手に返済の意志がない限り何をやっても無駄です。最初はあの手この手を使って返済してもらえるようにトライすると思いますが、すぐに無駄だと分かります。そして外国人のあなたには基本的に諦める以外の選択肢はありません。逆に下手なことをすると問題にすらなります。

返さなくてもいいと思っている

フィリピン人があなたからお金を借りようと思う理由は「あなたがお金を持っていると思っている」という理由からだけではありません。

根底にはあなたが外国人だからフィリピンのことを知らないし、何かあってもこっちの方が上手なので最悪返さなくていいと思っているからです。

本当にお金が必要できちんと返すつもりであれば、借りられるところは実はいくらでもあります。銀行で借りるのは難しくてもPag-IBIGでもそれなりに低金利で借りることが出来ますし、もっと言えばフィリピン版の闇金のようなところもあります。

それにフィリピンには個人ビジネスでお金を貸すようなことをやっている人物が探せば必ずいます。そういう人達は強引に担保を取ったり、借り逃げされないような仕組みを持っています。

これら全部を利用しないであなたからお金を借りたいというのは、一番楽にお金を借りることができ、いざとなった時の返済の催促も甘く、結局返さなくても何とかなると思っているからです。

普通は家族、親戚、友人にまず頼る

フィリピンで個人間のお金の貸し借りは一般家庭だと珍しくありません。普通は親や兄弟、親戚、友人などに頼みます。血縁関係があっても利息をしっかり付けることすらあります。そして借りて返しては、また借りるという自転車操業のようなことをしている人も多いです。

とにかく借りられるところは実はたくさんあり、もしそれら全部を頼って断られているということは本人が返済できる可能性が極端に低いことになります。

本当に給料で返せるのか

とある民間調査会社が発表したフィリピンの平均月収は2020年現在で15,200ペソ、日本円で約33,000円(手取)となっています。この33,000円という金額で毎月やりくりをしつつ、あなたから借りたお金を返すようになりますが、本当に出来るのでしょうか。借りる金額とその人の収入をよく考える必要があります。

はっきり断る方法

先程も書きましたが、借りる方はいろいろな理由があると思いますし、実際にはそれが本当かどうかは分からない部分もあります。アドバイスとしてはお金が必要な理由によって貸す貸さないを決めるのはやめた方がいいということです。

理由は関係なく貸さない方針

理由を聞いてしまうと断りづらいことも多いです。病院にかかる費用、子供の学費などは特にです。かと言ってあなたがお金を用意しなければならない理由ではありません。もし断るのであれば「理由に関わらずお金の貸し借りはしない方針である。しかしそれ以外で手助けできることがあればする」というスタンスが良いでしょう。

ポイントは出来るだけ理由を聞かないことです。そして貸さないからと言ってあなたが悪いことをしているという風に考えないことです。

戦略的に貸すことはいい

お金の貸し借りで優位な立場を得ることはあまり褒められることではありませんが、あなたがもしフィリピンでビジネスをしている場合は有効に使えることもあります。

フィリピンではお金を貸してくれる上司は理解のある人という風に考える傾向にあります。それに従業員がお金のトラブルを抱えているのは仕事の面でもよい影響はありません。

前述したように弁護士事務所へ行き、給料天引きという形にして、それでも生活出来るような金額を貸すことは悪くありません。ただしこの場合は金額を相手に合わせてしっかり適切に決めることが重要です。

最後に

もし貸しても返してもらわなくていい・貸したんじゃなくてあげたつもり・とにかく助けたい、と思っている場合は個人の自由です。ただしそうではない場合は安易に貸すと良いことはありませんので止めた方がいいということを今回はお伝えしました。

貸したお金が返って来ない時に感じる不義理、またその相手との関係悪化などは簡単に起こり得ます。もしフィリピンで生活していくのであれば「お金を借りたいとお願いしてくるフィリピン人」への対処もしっかりする必要があります。

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